梢子逍遥記

色々書く

「フェイク」ニュースについて

いつものように医局でツイッターやってたら気になるRTをたびたび見かけました。

「ボランティアで単位認定 文科省、全大学に要請」という日経の記事。

www.nikkei.com

さて、このボランティアって何のボランティアでしょう?

1、西日本豪雨被害の復興支援

2、来る2020年東京五輪

3、両方

4、どちらでもない

 

正解は4、どちらでもない です。

おそらく、多くの人は1~3、特に2を選んだことかと思います。

東京五輪の無償ボランティア、悪名高いですからね。

しかし、さっきのURL、ちゃんと飛んで日付見てください。

・・・2011年4月5日付けなんですよ。

はい、3・11に関する記事なんですねこれ。

 

ここで表題回収です。

フェイクニュースとは何も、明らかなウソや、虚構新聞、マスコミの統計調査のみをさすものではありません。こういう事例もフェイクニュースといえるのではないでしょうか。(まったくのウソではないので「フェイク」ニュースとした)

確かに東京五輪に関して単位をエサにボランティアを求めることはありそうですが、それは今のところ予想でしかありません。

見出しから ボランティア→東京五輪→なんだこれは!と脳内連想ゲームするのはダメですよ・・・

(もちろん、過去にこういうコトがあったから、2020年もこういうことになるだろうし、直近の西日本豪雨でもあるだろうな という文脈で語る分にはいいと思いますが。)

 

私のフォロワーの殆どは高いリテラシーを持っています

(少なくとも、虚構新聞を真に受けたり、ネトウヨのような出典不明なもの、水素水のような非科学的なものにひっかからないでしょう)

が、TLでこの記事のRTを何件も見ているのです。

なぜか。

おそらく出典が日経だから、信頼できるソースだと思ったのではないでしょうか。

現に私もそう思うでしょう。

ただ、私は

・この7年前の記事の見出しをよくよく覚えていたこと、

・後述する事件により日付に割と敏感になっていること

によりまぁこれが2018年のモノじゃないなと分かりました。

で、後述する事件というのがこれ。

 

www.nikkei.com

これも、今回のボランティア支援のRT同様、元記事の数年後(確か去年かおととし)にツイッターで拡散されてました。

私は大学院生という立場上、「あ、これ昔の記事じゃん」とすぐに気づきましたが、一時期はツイッターのトレンドに入るレベルで言及されてましたので、

オイオイ、日付は確認しようぜ・・・となった次第です。

 

ソースが正しくても過去の記事であれば、現在と状況が変わっている可能性もありうるので、最新のものをあたりましょう。

「でも一々元記事読むわけにはいかないでしょ」という貴方、その指摘は正しい。

私も一々全部の元記事は読みません。

・自分にとって重大な関係性を持つもの(医療制度・博士の処遇等)、

・間違った情報を流すと社会的に重大な影響を及ぼすもの(災害情報など)

この2点のみです。

例えば、どこそこの声優が結婚した・離婚したとかは私にとってどうでもいいので真偽は確かめないし、言及すらしません。そんなことしてたら1日24hじゃ足りないって。

 

要求されるリテラシー、どんどん高くなってるなぁ、と思いながらここらで締めたいと思います。

では。

ps 次回はそろそろ硬くない感じの記事を書きたい

 

                         涼しい医局から    こずえ